樹木を植え、石を据え、なにをなにがしと・・・施工する以前に此処の土壌は酷すぎる。
G.L下約1mはすべて山ズリで造成されていて、生育できる植物といったら雑草ぐらいなものである。
地盤は固いから建築にはいいじゃないと思われるがその下は4mまで粘土層だ。パワーショベルで掘るとズブズブと入っていく。
粘土層=水が抜けない=根が腐る
1.3m位掘ると水が染み出てきた。どうやらこの層を水が流れているようだ。
GLからこの層まで水が抜けてしまえばいいのだろう。暗渠を考えた。昔の工法で。
庭に幾筋か勾配をつけながら床堀し、
竹の節を抜き埋め込む。ここを水が流れる。そして現場から出てきている栗石を上に敷き詰める。
そしてバーク推肥を敷き詰める。
これでガチガチの土壌に空気と水の抜ける層ができたはず。
そして周囲の土壌を天地返しし、バーク推肥とひたすら攪拌。
ショベルのバケットもスタンダードからスケルトンバケットに替え大きい栗石は除いていく。
10センチ以下の石ころは構わず残す。
そのようにした結果。。。すごく良い土壌に変化してきた。
石混じりの砂っけがある土に、柔らかいバークが混った土壌
①透水性 ②保水性 ③栄養分 ④土壌内の空気の流れ
さらにチップを混ぜたりすると尚、良いだろう。
例の竹の竪穴式も併用していけば樹木の根も健全に張っていくはずだ。
こうして土壌改良を残土を出さずに現場で施工することが出来るという実例を作り上げつつあるが、
まだまだ全体の4分の1。やりでがありすぎる。。。
「枝葉のことには気を付けるが、何事につけても本(根)を忘れがちである」
建築や土木の業界ではあまり知られていない植栽基盤土壌の重要性。
環境に携わる我々がもっと発信していくことで、
樹木の健全な育成環境が造られ本来の人と自然の共生が実現していくのだと感じる。