先日の地盤調査の結果、地盤改良が必要となった。
それと同時に井戸も掘り始めた。今時珍しいと近所の人々が見に来ていた。
やぐらを立てて掘削開始。
数メーター掘れば出てくる場合もあれば、数十メーター掘らなければ大きい水脈に当たらないケースもある。
未知ではあるが、地下水を使うことにより上水の節約にもなるし水景にも利用できる。
賭けみたいなものだが。。。温泉が出てきたりしないものかと少し期待した。
土壌の層は上から700㎜はズリ、4,200mmが粘土、あとは礫であるらしい。
3日が経過し、14mまで到達。礫層が固く、手こずっているようだ。
ロッドの先端も破損し溶接で直している。映画のアルマゲドンを思い出した。
あとはロービング式というのだろうか?ひたすら穴を掘っている。
建築基盤、井戸掘削はなんとかなりそうだが、一番の問題が出てきた。
樹木の植生にとって、劣悪な土壌。
私の経験してきた事例を見ても過去最悪。
造成された締め固まったズリ、4mもある粘土層、超締め固まった礫の層。水が滞り根腐れを誘発し、樹木が健全に生育できる環境ではない。
暗渠を造り水の流れを確保しなければ。
しかし、表土掘削で現れたこの栗石。よく見ると栃木方面から出るもののようだ。落ち着いた茶系の色。
これは使える。色々ケースを考えてみる。これが庭造りの醍醐味の一部でもある。
同業者の㈱中央園芸・押田氏も現地を見に来てくれた。
押田氏は土壌改良の研究実践に長けており、私も様々なアドバイスを頂ける。
樹木だけではなく、国土の環境サイクルを健全にする地中の水と空気の動きが今、注目されている。
押田氏を通して、NPO杜の園芸 矢野智徳氏の「大地の再生」講習で学んだ。
そこで㈲高田造園設計事務所 高田宏臣氏にもアドバイスを頂いたりしながら、
造園業ができる環境への貢献について考える機会が増えた。
押田氏のような造園家が身近にいることが有難いと感じる。